2012/01/28

ネージャーのブログ中断のお詫び


このブログの更新ではありません。

1日1ブログを旨とする関連ブログ「所長弁護士・中小企業経営者必見!法律事務所におけるマネジメントのススメ→こちら」をアップできなかったことについて,マネージャーより伝言です。

「NO.140 お詫び編 事故により一時中断ですみません」とのことでした。

しかし,関連ブログとはいえ,アップが途絶えがちなこのブログをマネージャーのブログと一緒に見る人がいるのでしょうか???

2012/01/18

新しいニュースレターのかたち


<番外編4>新しいニュースレターのかたち

法律事務所・弁護士のマーケティングに必要であるように思われるのに,実は原総合法律事務所になかったのがニュースレターです。
ようやくその第1号ができあがったので,ブログ上でもご紹介です(既に昨年中にお配りしたのですが。)。(ちなみに,HPでのご紹介は,本体HPではこちら。交通事故HPではこちら。)

しかし,原総合法律事務所が作るニュースレターですから,当たり前のものであるはずもありません。これまでなかったタイプのニュースレターに仕上がっています。

これも,原総合法律事務所の理念から導かれたニュースレターの新しいかたちです。
すなわち,原総合法律事務所の理念は,「いつでも,どこでも,だれにでも 上質な法的サービスを。」提供することにありますから(02 明確な事務所理念・ビジョン),市民の皆さんに,原総合法律事務所の提供する法的サービスのメニューを伝え,法的トラブルに巻き込まれたときに,原総合法律事務所を利用しようという気持ちにさせなければなりません。

そのためには,形式面で,まず,読みやすいものでなければなりません。字はできるだけ大きく,少なくすることが必須です。よくある細かな字がびっしり詰まっているものでは,それだけで読もうという気持ちにならないでしょう。

内容面では,法律知識は不要です。それでなくても,法律情報は氾濫していますし,原総合法律事務所の場合,事務所として提供したい法律知識は,HPで提供することにしています(HPには圧倒的な情報量と分かりやすさが必要なことについて,10 HPの差別化)。
市民の皆さんがニュースレターで知りたいのは,原総合法律事務所が提供する法的サービスの内容であり,弁護士の雰囲気であると考えています。したがって,特に新しい法的サービスのメニューを紹介し,また,弁護士を写真で紹介しています。
ちなみに,弁護士の雰囲気を紹介するためには,一般に,文字情報ではなく,写真が優れています。

そして,紙面全体のデザインから,原総合法律事務所のブランドイメージが伝わることも必要です。

加えていうならば,これは原総合法律事務所の法的サービスのカタログですから,とっておきたくなるような(決して,一読してゴミ箱に捨てられないような),センスのいいものでなければなりません。

そんなことを考え,スタッフが協力して作り上げたのが,原総合法律事務所のニュースレター「information vol.1」です。
多分,こんなニュースレターを作った法律事務所はなかったのではないかと思いますが,原総合法律事務所の理念からすれば,この新しいニュースレターのかたちは当然の帰結だったのです。

では,そのニュースレターのご紹介です。





2012/01/13

27 「顧問弁護士」から「かかりつけ弁護士」へ


27 もっと身近な弁護士であるために7-「顧問弁護士」から「かかりつけ弁護士」へ

弁護士のマーケティング,法律事務所のマーケティングを考える上で,弁護士・法律事務所へのアクセスを障害しているものをどのようにして取り払っていくかは重要な課題です。
それは,私たちの目指すところが,「顧客の奪い合い」ではなく,「顧客の創造」だからです。新たな顧客を創造するためには,これまで弁護士・法律事務所にアクセスしていなかった層を弁護士・法律事務所にアクセスさせなければなりません。

そのために,具体的に何をすればいいのか。
原総合法律事務所では,現在,その最も重要な鍵となるシステムは,次の3つではないかと考えています。すなわち,

  • 即日相談
  • かかりつけ弁護士
  • ネットワーク

の3つです。
このうち,即日相談については,既に何度かふれてきました(最近では,26 もう一度考える「即日相談」,以前のは,04 即日相談に応じる覚悟05 即日相談実現のための意識改革とテクニック)。
これから何回か,かかりつけ弁護士(HPでの紹介はこちら)について,話していこうと思います。
ネットワークについては,現在進行しているプロジェクトなので,その目処が立ったところで,お話しします。

まず,かかりつけ弁護士の第1回は,その発想狙いです。

実は,このかかりつけ弁護士の発想も弁護士ではなく事務局(マネージャー→ブログはこちら)から出てきたものです。
関東の大手の企業のかなりのポストにある同級生と話しているとき,口々に,顧問はいるけれど,プライベートな相談などできないというのです。
一方で,地方の中小企業の経営者やそれに近い立場の同級生と話すと,顧問がいるから原総合法律事務所には頼めないという人がいたりするのです。
そこで,マネージャーは考えました。では,顧問と矛盾しない社員を対象としたサービスを提供できないか。
考えてみれば,原総合法律事務所が主な対象と考えている市民,それもこれまで弁護士の法的サービスを受けたことがない市民は,その多くが企業に勤める人やその家族でした。
そういった個々の市民を原総合法律事務所につなぐのは簡単ではありません。ところが,企業を通じて,その社員につながることができれば,より有効に,より効率的に市民とつながることができるのです。

そこで,企業だけではない全社員の「かかりつけ」の弁護士をシステムにできないか。
その発想を事務所内で練り上げていったのが,かかりつけ弁護士のシステムです。

そもそも,普通の市民や中小企業が,弁護士を必要とすることはそんなに多くはありません(もっとも,例えば,一生のうちに一度あるかないかというほど少ないとも思っていません。)。
しかし,いざ,法的トラブルに巻き込まれたときに,弁護士とのつながりがなければ,弁護士がどんなことができるのか知らなければ,その人が法律事務所を訪れる可能性は本当に少なくなります。
そこで,いつか法的トラブルにあったときに,原総合法律事務所のことを思い出して,原総合法律事務所に電話をかけてもらえるようなつながりを作っておくというのが,かかりつけ弁護士の狙いです。

従来の顧問のように,月々の顧問料を支払ってもらうことはしません。その点で,事務所経営的に目の前の利益を狙っているわけではありません。
かかりつけ弁護士は,もっと,長期的なマーケティング戦略です(しかし,2011年5月に始めたこのサービス,既に,受任に結びついています。)。

そこで,考えたキャッチコピーが,
「顧問弁護士」から「かかりつけ弁護士」へ であり,
「あなたのそばに弁護士はいますか」 でした。
それは,原総合法律事務所の理念である,「いつでも,どこでも,だれにでも 上質な法的サービスを。」とまさにマッチするものだと思いませんか(事務所理念はこちら→02 明確な事務所理念・ビジョン)。

次回からは,かかりつけ弁護士の具体的なシステムの紹介です。

2012/01/06

26 もう一度考える「即日相談」

26 もっと身近な弁護士であるために6-もう一度考える「即日相談」

「即日相談」の重要性については,このブログの冒頭で強調しましたし(04 全ては新件相談のために-即日相談に応じる覚悟05 即日相談実現のための意識改革とテクニック),アクセスの時間的な障害としてもふれました(14 弁護士へのアクセスを障害するもの16 様々な相談の形)。また,私がパネリストとして参加した昨年(2011年)11月11日の横浜での日弁連弁護士業務改革シンポジウムでも,その重要性をお話ししました。

その後,仙台の小松先生が,このブログや日弁連シンポでの私の発言を契機に,平成24年の目標として,即日相談を原則とすることを明らかにされました(法律相談体制充実強化策-お客様要望最大尊重と事前準備)。それに答えて,マネージャーがマネジメントのブログで,現在の原総合法律事務所の即日相談のシステムを紹介したところ(NO117 即日相談のススメ),さらに,小松先生から「必見」とのお褒めの言葉をいただきました(法律相談体制充実強化策-桐・スカイプ等フル活用充実回答)。小松先生には,2日にわたり原総合法律事務所の実践を取り上げていただき,マネージャーともどもお礼申し上げます。
(2012/01/08追記 その後,マネージャーのブログで,更に即日相談を取り上げています。→NO119 即日相談のススメVer.2NO121 即日相談のススメVer.3

そこで,もう一度,弁護士・法律事務所へのアクセス改善のために,即日相談は避けて通れない課題であることを再確認し,いくつかの疑問に答えることが今日のテーマです(かなり長文です。)。

ところで,マネージャーもふれているところですが,即日相談の発想自体は,マネージャー,事務局長が率いる事務局からのものです。往々にして,弁護士は,従来の弁護士の仕事のやり方に染まりきっていて,新しい,自由な発想は苦手です。ここは,もっとも身近な「市民」である事務局の発想に謙虚に耳を傾ける姿勢がぜひとも必要です(そのような事務局のマネジメントがマネージャーのブログの課題です。)。

さて,そこで,即日相談がなぜそれほど重要なのかということですが,既にお話ししたとおり,それがマーケティングの手法として最も有効であったし,マネジメントの観点からも弁護士・事務局の意識改革を迫るものであったからです。

<マーケティングの視点から>
弁護士・法律事務所の「敷居が高い」,「ハードルが高い」と言われる一つの大きな要因が,相談の予約が何日も後でなければ入らないという点にあります。このことは,原総合法律事務所に相談に来られた相談者にヒアリングした結果から明らかです。
トラブルを抱え,せっぱ詰まってはいるけれど,法律事務所に電話することには不安も感じ,ようやく決心して電話をかけたのに,自分の希望は聞いてはくれず,弁護士の都合で何日も後の相談しか受けられないというのでは,相談に来なくてもいいというのと同じことでしょう。
そういう方の中には,わざわざ仕事を休んで,今日は弁護士の相談を受けようと電話をかけてこられる方も多いのです。即日相談を行うようになって,経験的に,夜間相談や土曜相談の需要は多くないことが分かりました。本当に困っている人は,仕事が終わった後や仕事が休みの日に相談に行こうと思うのではなく,仕事を休んで相談に行こうと思うのです。

そうして即日相談に応じるようにすると,問合せの電話をほとんど全て相談に結びつけることができます。これも原総合法律事務所の即日相談実践の結果から明らかです。

さらに,即日相談に応じる法律事務所は珍しいので,すぐにその情報が広がり,例えば,他の法律事務所からも,行政の窓口からも,「今日相談を受けたいのなら,原総合法律事務所に行ってみれば。」と紹介してもらえるようになります。
そうすると,即日相談の次の段階として,飛び込みの相談にも応じる必要が出てきます。こういった他の窓口で原総合法律事務所を紹介された方は,その窓口を訪れたその足で原総合法律事務所にやって来ます。事前に電話をかけようとはされないのです。これも原総合法律事務所の実践の結果から導いた教訓ですが,即日相談の次は飛び込み相談です。

その結果が,例えば,マネージャーのブログでも紹介されていますが,1月5日の仕事始めの日,全く事前の予約はなかったのに,即日相談が5件入ったという実績に表われています(NO118 やっぱモチベーションでしょう!のススメ)。年末年始にかけて訴状の送達を受け,慌てて相談に来られた方もいました。年末年始の帰省時に親族と相談し,帰省中にと相談に来られた方もいました。その中には,もちろん飛び込み相談もありました。即日相談,飛び込み相談をお断りしていれば,この5件の相談はなかったのです。

<マネジメントの視点から>
しかし,即日相談に応じるには,弁護士・法律事務所の都合を優先するのではなく,相談者の都合を優先するという意識改革が必要です。
事務局レベルでいえば,何度もふれたところですが,問合せの電話に対し,「○日の○時であれば,時間をお取りできます。」と答えるのではなく,「今日でも相談をお受けできますが,ご希望の日時はおありですか。」と答えなければなりません。
弁護士レベルでいえば,既に法廷の期日や打合せの予定が入っていれば仕方がありませんが,起案の都合を優先することなどあってはなりません。法的サービスを独占する地位を与えられている弁護士は,市民の法的ニーズに答えるべき責務を負うと自覚すべきです。

<いくつかの質問>
さて,ここで,私のブログや業革のシンポでの話しを聞いた方からの質問です。

即日相談に応じるようにすると,相談が殺到し,自分のキャパを超えてしまいそうで怖いとの感想を何人かの方から伺いました。
確かに,相談数は増加しますが,それは経験と工夫でどうにかなるものです。原総合法律事務所の場合,問合せの電話があった際,電話を受けた事務局が聞取りを行い,直ちにデータベースに入力し,相談前に弁護士が相談概要を把握することができます。必要であれば,裁判例,文献等も確認した上で,相談に臨めるので,相談時間も短縮できますし,弁護士の負担も軽くなります。そのために,典型的な事件の類型については,聞き取るべき項目を整理してあり,その項目にそって,聞取りを効率的に行っています。

即日相談の相談者は,事件として受任しても,事件単価の低い場合が多いのではないかとの質問も受けました。
確かに,事件単価の低い事件も多いのですが,そもそも,事件単価の高い事件だけをつまみ食い的に受任しようという考え方はいかがかと思います。そして,事件単価の低い事件も相当数受任していれば,その中に事件単価の高い事件も一定割合で受任できるというのが,実感です。

即日相談や飛び込み相談は,ハードな案件が多いのではないかとの質問もありました。
しかし,経験的には,顧問先や以前の依頼者など紹介者のある相談者と紹介者のいない相談者で,相談の傾向に差があるとは感じていません。


最後に,既に即日相談の実践例は原総合法律事務所にあります。皆さんは,その実践例をふまえ,自分なりにアレンジすれば,原総合法律事務所が最初に取り組んだときよりは幾分容易に即日相談を実現できるのではないかと思います。
私たちは,即日相談が法律相談の常識になることが,弁護士の「敷居」,「ハードル」を下げ,弁護士全体の「顧客の創造」につながると考え,様々な形で発信を続けています。より良い法律相談のあり方について,一緒に考えていきたいと思いますので,皆さんからのご意見や疑問などもお寄せいただければ幸いです(このブログにはコメントできないので,HPのお問い合せフォームをご利用ください。→こちら)。

2012/01/01

新たなステージを目指して(新年のご挨拶)


<ご挨拶編>新たなステージを目指して(新年のご挨拶)

あけましておめでとうございます。

昨年は,原総合法律事務所の原則的な(それは先鋭的なものであったかもしれません)マーケティング戦略を発信し,様々な新しいサービスを創造する中で,弁護士のマーケティングが人権課題であることを確認できた1年でした。

「いつでも,どこでも,だれにでも 上質な法的サービスを。」提供できる法律事務所でありたい。そのために,私たちがなすべきことはまだまだ多いと感じていますし,原総合法律事務所だけでできることには限界があるとも感じています。
今年は,より広範なつながり(ネットワーク)の中で,新たなステージを目指す1年になりそうです。既に新しいプロジェクトも準備中です。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

2012年元旦
弁護士法人佳朋 原総合法律事務所
代表社員・弁護士 原 章夫

2011/12/24

25 弁護士「会」のマーケティング


25 もっと身近な弁護士であるために5-弁護士「会」のマーケティング

前回のアップ以降,かなり間が空いてしまいました。
いつの間にか年末。1年を総括しつつ,来年の事務所のマーケティング戦略の展開を考えながら,いったん中断していた弁護士アクセス編「もっと身近な弁護士であるために」を続けることにします。

といいながら,今日は,そのつなぎ兼お知らせ(予告)です。
実は,来年(2012年)10月26日に長崎で開かれる九州弁護士会連合会定期大会のシンポジウムのテーマは,「弁護士(への)アクセスの現状と課題」と決まっています。
何だか,このブログのテーマと重なっていますが,というのも,私の問題意識を取り上げてもらい,かつ,私がシンポジウムの責任者なもので…。
ということで,皆さん,スケジュールを確保しておきましょう。

今年(2011年)11月11日の横浜での日弁連弁護士業務改革シンポジウムでは,私も第1分科会のパネラーとして原総合法律事務所のマーケティング戦略をお話ししました。そこでは,個々の弁護士・法律事務所の取組みがテーマでしたが,来年の九弁連大会のシンポジウムでは,弁護士会が全体としてどのように市民からのアクセスを容易にしていくか=弁護士会のマーケティングがテーマです。
このテーマ,私の中での位置付けは,横浜での業革のシンポの次の段階という位置付けです。
というのは,原総合法律事務所の事務所理念が,「法的サービスを独占し,そのサービスの提供にあたって,『基本的人権の擁護と社会正義の実現』を求められる弁護士として,法的サービスにアクセスできていない市民,中小企業に対し,上質な法的サービスを提供できる事務所であること」は,繰り返し話してきました(02 明確な事務所理念・ビジョン)。そして,原総合法律事務所は,「いつでも,どこでも,だれにでも」法的サービスを提供できる事務所であるために,様々な取組みを展開してきました。
しかし,一事務所ができることには限界があります。そこで,多くの弁護士・事務所が「いつでも,どこでも,だれにでも」法的サービスを提供できるように共通の取組みを進めて欲しいという思いから,このブログを立ち上げ,原総合法律事務所の実践を紹介してきました。そして,実際,原総合法律事務所の取組みを知り,同様の取組みを始めてきた法律事務所があります。
しかし,それでも,個々の弁護士・法律事務所ができることには限界があります。次の段階は,弁護士会としての取組みです。

実は,そのような視点から,私は,2009年度と2010年度,長崎県弁護士会の会長を務めた際,長崎県弁護士会の全員協議会等で,弁護士会のマーケティングを問題提起してきました。でも,そもそも弁護士のマーケティングも一般的ではなかった時期に弁護士会のマーケティングを具体化するには早すぎたようです。私自身のマーケティングに関する理解や構想も不十分だったと思います。

しかし,徐々にマーケティングの考え方が弁護士の中にも浸透し,私自身,マーケティングが人権課題であること(このことについては,<コラム編4>業革シンポを終えてを参照してください。)を再確認した今,もう一度,弁護士会のマーケティングを問題提起してみたいと思うようになりました。
その具体的な内容は,これから議論し,造り上げていくことになりますが,弁護士会の新たな地平を開けるようなシンポジウムにしたいと考えているところです。
いずれ,具体的な内容が固まってきたら,その紹介もしていきたいと思いますが,まずは,日程の確保をよろしくというお願いでした。

2011/12/11

24 内部ブランディング(Internal Branding)


24 法律事務所のブランディング7-内部ブランディング(Internal Branding)

法律事務所のマーケティング・弁護士のマーケティングの観点から,事務所内のブランディングについて,そのうち来所された相談者,依頼者に向けてのブランディングを3回にわたって考えてきました。
今回は,事務所内のブランディングのもう一つの側面,事務所のスタッフ自身に向けてのブランディングです。

私たちは,経験的に,事務所内の弁護士や事務局といったスタッフ間で不協和音があると,その対応に時間をとられ,また業務に集中できないこと,その結果,スタッフのモチベーションが維持できず,業務能率が落ちることを知っています。
これに対し,弁護士や事務局といったスタッフが,一つにまとまり,協働しているときは,スタッフのモチベーションも高く,結果として,業務も進み,業績も上がるものです。

このスタッフを一つの組織にまとめ,組織として機能させることはマネジメントの課題であって,原総合法律事務所のマネジメントについては,マネージャーの別ブログが用意されているところです(所長弁護士・中小企業経営者必見!法律事務所におけるマネジメントのススメ)。

ただ,法律事務所のマーケティングの観点からは,スタッフを一つの組織にまとめるのが,事務所の理念であり,マーケティング戦略であるということが重要です。
弁護士1人に事務局1~2人というスタッフであれば,馬が合うとか,好き嫌いとかいうパーソナルなレベルでスタッフがまとまることもあると思います。
しかし,それ以上の人数の組織になったとき,全員が「仲良しクラブ」にはならないわけで,組織をまとめる軸が必要になります。
もちろん,その基盤には,労働力を提供し,それに対価を支払うという支配・従属関係があるのですが,規則で縛り,命令したからといって,組織としてまとまるわけではありません。
全てのスタッフが,事務所の理念とマーケティング戦略を理解し,それに共感し,誇りを持って業務することができれば,モチベーションは上がり,たとえ日々の業務が忙しくても,それほどストレスには感じないものです。

事務所の弁護士・事務局の全スタッフが,原総合法律事務所の理念(何度も話しているので,ここではふれません。→例えば,02 明確な事務所理念・ビジョン)に共感し,原総合法律事務所で業務をすることに誇りを持てるようにすること,それが事務所のスタッフ自身に向けてのブランディングです。
原総合法律事務所では,毎月の事務所会議で事務所理念を確認し合うのはもちろん,事務所の運営や業務に当たって,何かを考え,意見を出すときには,必ず事務所理念に照らしてどうなのかを検討するよう求めています。そうすることで,自然と事務所理念が行き渡っていくことを狙っています。
もちろん,前提として,この事務所理念が,スタッフの誇りとなり,スタッフのモチベーションを高めるようなものでなければなりません。この点では,幸い,弁護士は,基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命としているのですから,この軸を外さない限り,法律事務所の理念は,当然にスタッフの誇りとなり,スタッフのモチベーションを高めるものになるはずです。自分たちも基本的人権の擁護と社会正義の実現に関与しているという意識は,誇りとモチベーションの源になるはずです。

ところで,この記事を書くにあたって,ネットを調べていたら,こういう内部に向けてのブランディングを内部ブランディング('Internal Branding'又は'Inner Branding'というようです。
当たり前のことだとは思うのですが,整理すれば,確かに,消費者に向けての外部ブランディング('External Branding'又は'Outer Branding'と内部ブランディングがあり,外部ブランディングだけ進めても,内部ブランディングがきちんとできていなければだめだというのはそのとおりだと思います。
このブログで一貫して強調している,マーケティング戦略の基礎は事務所の理念であるというのは,まさにこの内部ブランディング-弁護士・事務局の全スタッフが理念を共有することを指しているわけです。

追記 マネージャーのマネジメントのブログでも,内部ブランディングにふれています。→こちら「内部ブランディングのススメ